京えくぼという京都のお菓子がある。
恐らくは現地の人は全く食べていないであろう観光客向けのお土産品だろう。
しかし京都駅にある大きな広告を見て、その如何にも美味そうなルックスにまんまと乗せられ、絶対食べたいと思い購入した。
京えくぼはチョコがしみっしみのレアクッキーで、柔らかく口に入れるとほろりと崩れ、まるでクリームチーズの様な濃厚さがある。
ポルポローネという地中海の方のお菓子をモチーフにしているそうだが、いい意味で食べた感じあまり似てはいないように思った。(ポルポローネはポルポローネで美味いが)
クッキーと言いつつも、サクリともザクリとも言えないモロフニャっとした独特な食感は正直好みが分かれしまうかもしれないが、生チョコクッキーと言うフレーズだけでヨダレが止まらないような人や否応なしに飛びついてしまう人には確実にごちそうだと思われる。
パンケーキを焼く前の生地が好きで、半生状態の食べ物を背徳感やお腹を壊すリスクを天秤にかけつつこっそり頂いている、と言う奇特な様な人にも良いかもしれない。
生っぽい食べ物というのは何か背徳感があって良いものだ。
味は様々あるが、中でも抹茶味が美味だ。
抹茶味は悪い意味で大草原を圧縮したかの如き青臭さが際立つ物や、ほろ苦さやお茶の風味が薄くいまひとつ抹茶を感じられない物の方が多く、買う時はつい躊躇してしまうのだ…。
しかしそこは抹茶の本場、京都のお菓子である。
この京えくぼの抹茶味は甘ったるくなく、抹茶味も濃く抹茶味の菓子好きにも満足行く味なのだ。
小さな袋で売られている物もあるので、自分へのお土産や、新幹線内でのちょい食べ、プチギフトなどにも良いし、何より小ロットはお財布にも優しい。
お土産品なだけに、京都駅ナカやたま~に物産展でも普通に購入できる品なのでぜひおすすめしたい。
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